兵庫県立男女共同参画センター・イーブン

【10/26(木)】第27期男女共同参画アドバイザー養成塾第23・24回講座を開催しました!

男女共同参画

[開催報告男女共同参画セミナー男女共同参画アドバイザー養成塾終了セミナー]

【10/26(木)】第27期男女共同参画アドバイザー養成塾第23・24回講座を開催しました!

開催日:
10月26日(木)10:00~16:00
 この日の講座は、みだしのアド塾第23・24回講座と令和5年度男女共同参画推進のためのファシリテーター養成基礎講座を合わせて開催するもので、アド塾生に加え、アド塾の修了生や男女共同参画推進員地域連絡会議のメンバーの方々からも受講者を募集して実施しました。講師は先週に引続き、日本ファシリテーション協会理事・副会長で、国際ファシリテーション協会認定ファシリテーターである水江泰資(みずえひろよし)さんをお招きし、「演習をとおして学ぶファシリテーション~様々なファシリテーション・スキルとその活用~」と題し、地域活動を行うために必要となるファシリテーションの知識や基本的なスキルについて、実践的なワークを中心に大変わかりやすくご指導いただきました。
 受講者からは「自己紹介は、やり方次第で相手への伝わり方やその後の進め方もかわってくるということが分かりました」「チームで話すことによって、より良いアイデアが出てくることを実感しました」「講師の面白くやわらかい進行のおかげでリラックスして話し合え、会議はこのように進めていくのだなと勉強になりました」などの意見・感想があり、課題解決型ワークやアド塾グループ企画のプレゼンテーション作成演習等をとおして、参加者の活発な発言を促すとともに、会議参加満足度を向上させるための具体的な声掛けやなど、実践的なスキルを数多く学ぶことができました。
    <写真1 ファシリテーションは有効な意思決定方法>
     今回の講座では、演習を中心に、ファイリテーションのさまざまな技術を習得していきたいと思います。
     まず、ファシリテーションとは何かを端的に表現すると、ファシリテーションというのは、参加者の考えや思いを十分に引き出し、話し合いにおいて有効な意思決定の方法ということになります。ファシリテーションはあくまで方法なのです。そこで、本日の講座の概要・目的を書き出すと、
     ・ ファシリテーションが必要なさまざまな会議等の様態を知る
     ・ 会議の進め方や約束事の決め方など具体的なスキルを学ぶ
     ・ 課題解決型の会議を体験する(演習をとおして学ぶ)
     ・ 上記をとおしてさまざまなファシリテーション・スキルとその活用を学ぶ
    ということで、知識だけでは、知っているだけでは、できるものではありませんから、実際にどんなことをするかを体験して身につけていっていただきます。
    <写真2 心理的安全性(4つの不安)>
     前回の講座では、会議には4種類あることや、皆さんが参加した多くの会議は、上位方針の説明や各部署の報告を共有する、一般的に「連絡会議」と呼ばれる伝達を目的とした会議だったり、スケジュール調整や作業の段取りを打合せる、たいがい「ミーティング」と呼ばれる調整を目的とした会議だったりしたのではないでしょうか。
     そこで、皆さんがこれから活躍していこうとする男女共同参画アドバイザーというのは、地域で男女共同参画社会を実現していくための意識啓発やそのために地域課題を掘り起こし解決していく地域リーダーです。ですから、課題解決型の会議をうまく舵取りしていく技術や考え方を身に付けなければなりません。それがファシリテーションということであります。
     さて、そうした会議で参加者が発言がでない、意見が言いにくいという状況になることがありますが、多くは会議の目的を参加者が理解していない、共有できていないことが原因です。一方、最近マスコミでよく耳にする「心理的安全性」というコトバがありますが、それが低い職場や地域コミュニティーでは、会議の参加者はあまり活発に発言しません。その心理的安全性が低い状況というのは、「無知への不安」「無能への不安」「邪魔への不安」「否定への不安」と言われる4つの不安を参加者が感じるような状況を指します。
     一つ目は、参加者はみな「そんなこと知らんのん」「このひとわかってないんちゃうん」と思われたくないものです。次に「できない」と思われたくない。それから「邪魔だ」「このひと空気読めてないのんちゃう」と思われたくない。そして「何言ってるの」「そりゃおかしいやろ」のように否定されたくない。会議で発言が出ないときというのは、この4つの不安を参加者が感じているものです。
     ですから、ファシリテーターは、そうした場の雰囲気を察知して心理的安全性の高い場づくり、つまり「困ったときに助け合える」「新しい視点や才能、個性を歓迎する」「挑戦し、失敗も含めて受け入れる」「ネガティブなことであっても率直に話せる」という雰囲気作りをしてほしいものです。
    <写真3 課題解決型演習_8人の店長>
     会議のチェックイン=自己紹介の工夫について前回解説し体験したところです。この日午前の最初の演習は、2種類の自己紹介の内容について各グループで評価し発表するという演習を行いました。自己紹介は心理的安全性高めるためのひとつの方法でもあります。
     場の雰囲気作りに役立つ有効な自己紹介を学んだあとの午前二つ目のグループワークの課題は、集団の中の不適切な職員のクビを切るというものです。とある居酒屋チェーン店が各店の従業員を対象に店長に関するアンケートを実施したところ、8人の困った店長が浮かび上がりました。そこで受講生が同チェーン店の営業企画部員として、これら8人の誰から辞めてもらうかを、各グループで協議するというものでした。
     この演習の目的は、人は集まるとかならず「なんであの人は、あの人を受け入れられるの」とか「なんで許されへんの」とか、互いに人間なのでいろいろな感情や理屈があるわけです。そこで、そうしたネガティブな意識を言語化して順位付けしてみようというものです。
     正答のない課題でしたが、どのグループも課題解決型会議の進め方のスキルである[基準を決める]を的確に実行でき、合理的な結論に達しました。
    <写真4 プレゼンテーション演習の発表内容>
     この日の主な演習は、各グループの企画について、
     1)企画の目的(※)
     2)到達目標
     3)企画内容(準備、本番、その後)
     4)参加者のメリット(どんなふうに変わるのか)および実施メンバーの役割
     5)実施面でのルールや約束事(※)
     のうち、2)3)4)について、ホワイトボードに定型的な発表形式でまとめ、20分のプレゼンテーションをするための合意形成型会議を行うというものでした。
    ※ 1)5)は10/12の講座で、成果物を作成済み
    <写真5 プレゼンテーション演習のようす>
     写真は、Aグループのプレゼンテーションのようすです。
     この企画は、テーマが防災、構成が講演、ワールドカフェ形式の参加者意見交換、情報共有の3つを実施するというもので、講座の到達目標、内容、参加者のメリットについて簡潔にまとめられていました。
     B班、C班の企画もそれぞれしっかりとまとめられており、活発な質疑応答が行われ、聴衆役の発表グループ以外のグループのメンバーは、発表後にグループ発表診断チャート(右下図)に、良かった点、改善点を記述し、発表グループに提供し、企画のより一層のブラッシュアップに役立てることになりました。
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