[開催報告男女共同参画セミナー男女共同参画アドバイザー養成塾]
【8月9日土曜日】第29期男女共同参画アドバイザー養成塾公開講座/男女共同参画セミナー「ジェンダーの心理学~『男女』の思いこみを科学する~」を開催しました!
- 開催日:
- 令和7年8月9日(土)13:30~15:30
男女共同参画アドバイザー養成塾第8回講座・公開講座として、神戸松蔭大学人間科学部教授の土肥伊都子(どひいつこ)さんを講師に、会場とオンライン両方で男女共同参画セミナーを開催しました。『男女』の思いこみについて心理学の観点から説明がありました。
個人がもつ「男女」の思いこみ、先入観、信念が「ジェンダー・ステレオタイプ」で、社会制度や規範などジェンダーを維持する一つの原因になっています。
ステレオタイプには、人間にとって認知的負荷を低減でき、人の行動を予測できるなど便利な面もあるため、なかなかなくなりません。
無意識的・潜在的に思いこみ(ステレオタイプ)を持つことがあり、その中でも無意識の偏見をアンコンシャス・バイアスといいます。アンコンシャス・バイアスはチェックシートでは測定ができず、ジェンダー意識とは異なり、それ自体をなくすのは困難です。アンコンシャス・バイアスを減らすには、環境を変えたり、幼少期からの教育も重要です。アンコンシャス・バイアスを差別行動に結びつけることを減らすように、自らの行動を自覚し、コントロールしようという動機を持つことはできます。
ジェンダー・バイアスは差別や偏見につながったり、個人(自分)の人生の選択肢や能力の発揮の場を減らすことにもなります。例えば、中学校免許の教科と男女別の教員構成では、国語や音楽は女性が多く、理科や数学は男性が多くなっています。また、ジェンダー規範に縛られ、それが原因で身体的・精神的ダメージを被ることもあります。
では、どう対処すればいいでしょうか。個人では、自分は何を考えているのかを考えてみて、アンコンシャス・バイアスにも気づいてみることです。また、社会的カテゴリーは性別以外にもいろいろあり、多重な役割に従事することで社会の中に多様性が生まれます。アメリカのオーケストラで、姿を見ず楽器の演奏だけでオーディションをすると、女性の採用が増えた例もあります。
地域社会の中でも、カップル単位から個人単位の社会、一人の人間として生きていける社会の仕組みにすることです。ジェンダー・クオータ制による選挙などのポジティブ(アファーマティブ)・アクションも一つの方法です。原則として育児休業を全員が取り、どうしても取りたくない人だけが申し出をするなどの「オプト・アウト方式」であれば、だれもが育児休業を取りやすくなるでしょう。
個人として考えていることを大きな声にし、社会的な解決にすることも大切です。あなたも変われば社会も変わるのです。
受講者からは、「アンコンシャス・バイアスについて改めて正しく学べた」「無意識の思いこみを変えていくには幼児期からの教育が必要と感じた」などの感想がありました。
個人がもつ「男女」の思いこみ、先入観、信念が「ジェンダー・ステレオタイプ」で、社会制度や規範などジェンダーを維持する一つの原因になっています。
ステレオタイプには、人間にとって認知的負荷を低減でき、人の行動を予測できるなど便利な面もあるため、なかなかなくなりません。
無意識的・潜在的に思いこみ(ステレオタイプ)を持つことがあり、その中でも無意識の偏見をアンコンシャス・バイアスといいます。アンコンシャス・バイアスはチェックシートでは測定ができず、ジェンダー意識とは異なり、それ自体をなくすのは困難です。アンコンシャス・バイアスを減らすには、環境を変えたり、幼少期からの教育も重要です。アンコンシャス・バイアスを差別行動に結びつけることを減らすように、自らの行動を自覚し、コントロールしようという動機を持つことはできます。
ジェンダー・バイアスは差別や偏見につながったり、個人(自分)の人生の選択肢や能力の発揮の場を減らすことにもなります。例えば、中学校免許の教科と男女別の教員構成では、国語や音楽は女性が多く、理科や数学は男性が多くなっています。また、ジェンダー規範に縛られ、それが原因で身体的・精神的ダメージを被ることもあります。
では、どう対処すればいいでしょうか。個人では、自分は何を考えているのかを考えてみて、アンコンシャス・バイアスにも気づいてみることです。また、社会的カテゴリーは性別以外にもいろいろあり、多重な役割に従事することで社会の中に多様性が生まれます。アメリカのオーケストラで、姿を見ず楽器の演奏だけでオーディションをすると、女性の採用が増えた例もあります。
地域社会の中でも、カップル単位から個人単位の社会、一人の人間として生きていける社会の仕組みにすることです。ジェンダー・クオータ制による選挙などのポジティブ(アファーマティブ)・アクションも一つの方法です。原則として育児休業を全員が取り、どうしても取りたくない人だけが申し出をするなどの「オプト・アウト方式」であれば、だれもが育児休業を取りやすくなるでしょう。
個人として考えていることを大きな声にし、社会的な解決にすることも大切です。あなたも変われば社会も変わるのです。
受講者からは、「アンコンシャス・バイアスについて改めて正しく学べた」「無意識の思いこみを変えていくには幼児期からの教育が必要と感じた」などの感想がありました。
