兵庫県立男女共同参画センター・イーブン

【9/26(木)】第28期男女共同参画アドバイザー養成塾 公開講座/男女共同参画セミナー
「地域防災と女性~男女共同参画の視点でまちづくりを考える~」を開催しました!

男女共同参画

[開催報告男女共同参画セミナー男女共同参画アドバイザー養成塾]

【9/26(木)】第28期男女共同参画アドバイザー養成塾 公開講座/男女共同参画セミナー
「地域防災と女性~男女共同参画の視点でまちづくりを考える~」を開催しました!

開催日:
令和6年9月26日(木)10:30~12:30
 このセミナーは、第28期男女共同参画アドバイザー養成塾の第17回講座を公開したものです。
 特定非営利活動法人神戸まちづくり研究所の松原永季(まつばらえいき)さんをお招きし、男女共同参画アドバイザー養成塾公開講座/男女共同参画セミナー「地域防災と女性~男女共同参画の視点でまちづくりを考える~」を開催しました。
 この講座で、松原さんは、まちづくりと地域防災における重要な要素、持続可能な組織と地域活動について、実際に関わってこられた事例の解説に加え、地域活動への関わり方を考えるグループワークを通して、行政と地域社会をつなぐ組織づくりや人材育成の具体的な取り組みを平易にご説明くださいました。
 公開講座は、上記のもようを YouTube Live によるオンライン講座としてライブ配信したものです。
 受講生からは、「地域の特徴に応じた防災活動が必要であること、具体的に実現可能な企画をすることが重要であることがわかりました」「地域防災のためには、女性がもっている『会話力』『家事力』『はなやかさ』を男性に知らしめる必要があると感じました」「ワールドカフェ方式のワークで、より活発な意見があがってきて、とても興味深いものになったと思いました」等の感想があり、まちづくりと地域活動において、女性が果たす役割や地域社会への貢献の仕方を考える貴重な時間となりました。
    <写真1 まちづくりとは?>
     そもそも「まちづくり」とはなにか? 私が神戸で仕事をしていく中で、復興まちづくりに重要な役割を果たされた先輩・小林郁雄さんが提唱した定義を紹介したいと思います。
     「地域における、市民による、自立的継続的な環境改善運動」
    ※ 小林郁雄さん:兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科の教員コラムを参照

    <写真2 まちづくりと地域社会における重要な要素とは?>
     災害時の行動を支えるのは、日常行動の積み重ねです。現状、世間では、男女差というのをそこかしこで見つけることができます。そこで感じる男性が苦手にしていて、女性が得意なことを私なりにとりあげていくと、次のようなことになりますが、これらは、男女問わず普段から気をつけておくことで、災害時に効果的にはたらくとお考えください。
     まず会話、特にあいさつです。知らない人に声をかけるというのは男性よりも女性の方が上手だと思います。日常、会話できるということは災害時も話ができるということです。次に近隣の情報をよく知っておくことです。どんな人がどこに住んでいるとか、どこにどんなお店があるとか、とても大切です。それから家事の技術です。避難所の生活を円滑に行うためには、これらの技術が不可欠です。まちづくりには地域を盛り上げるイベントが必要ですが、それらの基本は家事です。さらに子ども、子育てにどれくらい関与しているかです。ここから得られる人間関係や情報はとても大切です。そして、華やかさ明るさという要素です。男性ばかりの会議の場というのは重く暗いものです。女性が参加することで前向きな雰囲気を作ることができます。



    <写真3 駒ヶ林自治会の皆さんと>
     写真は、阪神・淡路大震災で大きく被災、大火災により大部分を焼失した新長田地域にあって、火災の影響から逃れて、古くからの街並みをそのまま残すことができた駒ヶ林地区の自治会役員の皆さんと講師との集合写真です。
     10年ぐらい前の写真で、役員の多くが高齢の方々、すでに幾人かは他界されている状況ですが、現在も、元気に自治会活動を継続しています。しかしながら、街全体が高齢化している中、やはり高齢の方々から少し若い方へと順番に役員を譲っているのが現状です。


    <写真4 役員の半数ずつが交代する仕組み>
     自治会や婦人会、老人会などは、行政が地域社会を捉える単位組織ですが、それらの組織が活動を継続的に発展させていくためには、活動の推移をモニターしながら次々と新たな段階へ進めていく必要があります。そのためには、組織の役員が任期を終了すると全部ガラッと変わるのではなく、半数ずつ交代していく仕組み作りが肝要です。

    <写真5 グループワークの成果発表:Bグループのようす>
     この講座では、8月15日に学んだPCM手法の成果である簡易版PDMで示したプロジェクト目標達成のための具体的活動を、どのように地域活動として根付かせるかをワールドカフェ方式で話し合いました。
     Bグループの目標は「乳幼児を持つ親が安全な場所に避難できる」、プロジェクト目標は「避難所まで障害物の少ない道を歩いて行ける」で、それらを達成するための具体的活動が「街歩きをする」「地域特有の防災マップを作る」でした(開催報告:「地域課題を解決する事業の策定~プロジェクト・サイクル・マネジメント手法を学ぶ~」を参照)
     これらの具体的活動をどのように地域活動として根付かせるかを話し合い、発表しました。


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